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鐘 (1977年) (集英社文庫)

によって アイリス・マードック


4.9 5つ星のうち(3人の読者)

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鐘 (1977年) (集英社文庫)の詳細

本のタイトル : 鐘 (1977年) (集英社文庫)
作者 : アイリス・マードック
発売日 : 1977/07
カテゴリ : 本
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以下は 鐘 (1977年) (集英社文庫) の最も正直なレビューです。 この本を読んだり購入したりする場合は、これを検討してください。
ぼくはドーラが確かさや独立を獲得していく線を追って読みました。いいなぁと思ったのシーンはたくさんあります。ドーラが電車で老婦人に席を譲らないと決めた瞬間、突然席を立って譲るシーンも説得力あるし、ペンデルコートに着いて花のように手を広げて蝶を放すシーンも最高。湖の岸辺でトビーが仰ぐ姿に自由を感じるシーンも素敵。でも、23歳のぼくが一番の肝だと思ったのは、ロンドンのナショナルギャラリーで「ゲインズボローの絵」を見たドーラ。「なにか確かなもの」とか「実際的ななにか」とかを求めていたドーラが、情欲的な肉体とか信仰とかではなく、ただの「絵」に、現実的で完璧な何かを感じたってところが、嘘偽りない描写として感じられる。ドーラにとっての「ゲインズボロー」は、ぼくにとっての「RCサクセションの音楽(忌野清志郎や仲井戸麗市)」や「水俣の緒方正人の生き方」だった。あの音楽やあの生き方に、ぼくは「かっこよさ」と「確からしさ」を感じ、救われてきた。ドーラの「ゲインズボロー」を、ぼくは知ってる。あのシーンから少しずつ変わり出すドーラ。ドーラが信を置いたものに、ぼくは信を置ける。遠藤周作の「深い河」に、こんな一節がある。「信じられるのは、それぞれの人が、それぞれの辛さを背負って深い河で祈っているこの光景。その人たちを包んで河が流れていること。人間の河。人間の深い河の悲しみ。」その人が「何に、どう信を置くか」で、その人に自分の信を置けるかが分かる気がする。その人が自分で探した信ならば、ぼくはその人に信を置く。あなたにとってのゲインズボローを、ぼくはとても知りたい。

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